【ARES/EFCS】DSGカスタムに挑戦

2021年9月26日

タイトル通り、前々から気にはなっていたものの
なかなか手を出せずにいたのが
DSG (ダブルセクターギア) を利用したカスタム
ハイサイクルにはめっきり興味はないが、
レスポンスも向上するという観点では非常に関心がある
一方、ピストンクラッシュを引き起こす可能性等、
失敗の代償は大きいイメージがあり、それなりの知識が必要な認識があった
しかし千葉の某有名屋内フィールドのオーナー大門団長さんが以下のような動画を投稿
内容はとても丁寧で、分かり易いので
DSG初心者でも要所を掴めばトライできそうな気がする…
ということで この動画を参考にカスタムしてみることにした
DSGカスタム_1_ARES.jpg
筐体は ARESのver.2メカボ つまり EFCS である。
EFCSはネオジム磁石を利用した電子トリガーで、結構昔から先人によって
プリコックやDSGの知識がネット上で確認できる代物。
こちらをベースに組み込みをしていく
DSGカスタム_2_EFCS.jpg
まずはメカボを開いて、パーツの要 / 不要 を確認
DSGカスタム_3_既存パーツ.jpg
ARESメカボの純正シリンダー/シリンダーヘッドは交換することにした
DSGカスタム_4_分解.jpg
ではDSGカスタムスタート
DSGカスタム_5_モーター.jpg
パーツ選びとして先ず初めにモーター
BigDragon製 M160モーターを採用
ハイサイ狂ではないので、トルク型の比較的レスポンス重視のモーターにする
(慣らし済)
DSGカスタム_6_ピストン.jpg
ピストンは ノーブランドの 14枚歯フルアルミティースのピストン
大門団長は SHS製 14.5枚歯を使っていたが
まぁ当然のように削るので、あまり違いはないと思われる
DSGカスタム_9_ピストンヘッド.jpg
ピストンヘッドはこちらもノーブランドの樹脂タイプ
下記でも説明する通り、メタルではなく樹脂にすることが重要なようだ
動画では LayLax のPOMピストンヘッドを利用していた
DSGカスタム_7_重量外し.jpg
ここで動画内にてピストンヘッドに関するポイントが説明されていた
“ピストンスピードが命、ピストンヘッドはベアリングを外すこと"
なるべく軽量にするのが良いようだ
DSGカスタム_8_タペットプレート.jpg
さて今回の目玉である ダブルセクターギアは SHS製
当時は 1350円程度で Aliexpressにて購入
▽購入元SHOP
タペットプレートも付属しており、これを利用することにした
尚、他のスパーやベベルギアは SHS製 18:1 を利用
DSGカスタム_10_AOE調整.jpg
また動画にて紹介されていた
G.A.W製 AOE調整のためのスペーサーも購入
DSGはギアとピストンの噛み合わせにも非常に気を配る必要があり、
その一助となってくれそうだ
DSGカスタム_12_AOE実施後.jpg
早速、装着しAOEを確認
DSGカスタム_14_AOE対策.jpg
問題ないように思える…
ピストンの歯1枚目に ギアの1つ目がほぼ綺麗に沿っている状態
これなら無理にピストンを引くことはないだろう
DSGカスタム_15_歯削り.jpg
尚、上記の確認の中でギアがピストンに向けて突入する際に
ピストンの歯の2枚目がギアの1つ目に接触していたので切削作業 採取的に13枚歯となる
DSGカスタム_16_接着.jpg
ピストンラックを接着させる
またバリなどもこの際 確認して取り除く
ピストン内部のテーパー掛けもした
DSGカスタム_17_タペット加工.jpg
さて大門団長さん曰く DSG最大の課題 タペットプレートの加工である
InkedDSGカスタム_17_タペット加工_LI.jpg
タペットプレートの切削作業に関して幾つかの注意点が動画内にて挙げられていた
①ダブルセクターギアを利用するにはオレンジの斜線部、
 つまり下から半分以上のハネ部分を切り取る。
 狙うサイクルによってどんどん短くなるとのこと
①の加工だが
弾の発射(ピストンの開放)前にタペット/ノズルが前進し、給弾を終える必要がある
ピストン、ギア、タペット(ノズル)の動きを想像して位置を決める
②黄色の部分は基本的には触れない(切削しない)。
 ギアがタペットそしてノズルを再後退させる
  = 給弾させる必要があるため
③ハネ上部(黄緑のエリア)の加工をする
 タペットプレートがギアによって引かれるのを遅らせる加工をする
③の加工について補足すると
弾の発射(ピストンの開放)から給弾(タペット/ノズルが再後退してから最前進する)までの時間を稼ぐ狙いがある
 ⇒ 弾がバレルで加速中に給弾が開始されると、後方からエアが漏れて初速が下がるからである
なので 弾が発射し終わってから タペット/ノズルを引き始めるように加工する
上記を注意して作業を開始
DSGカスタム_18_タペット切断.jpg
先ずは ①に従い半分ほどハネを切り取る
…そしてタペットを動かして試していたが想定の動きにならず
気づいたのである
DSGカスタム_19_長さ差異.jpg
ARESのタペットプレートと SHSのタペットでは長さが違うことが判明…
どちらが一般的なのか比較はしなかったが、ARESメカボも特殊だし、恐らく
ARESの純正タペットプレートが特殊なのではないだろうか
一先ず、純正を使って(失敗が許されない状態で)作業を再開
DSGカスタム_20_切削作業.jpg
前述した通り、①に従い半分ほど切り取り、位置確認
DSGカスタム_21_削る.jpg
②の部分を触れないように気を付けながら、
ホビールーターで③の部分を加工開始
少し削っては確認して を繰り返す
大事なのは 1発目発射後の  2発目給弾 → 発射の流れである
大門団長さんは ピストンを引き始めるとの同じくらいのタイミングで
タペットを引くようなイメージにしたようである
DSGカスタム_22_最終形.jpg
最終的に上記のような状態で加工完了
DSGカスタム_23_イメージ.jpg
イメージではあるが、上記は弾が発射される直前
DSGカスタム_24_イメージ2.jpg
ピストンが解放されて弾を発射後、少し経ってから、
給弾開始(タペットプレートを引き始める)
その後すぐにギアがピストンを引き始める
といった想像を何回も繰り返して決着をつけた感じである
DSGカスタム_26_ネオジム磁石.jpg
さて最後の作業が残っている
今回は電子トリガー EFCSを利用するので ネオジム磁石をDSGに埋め込む必要がある。
埋め込まれた磁石の磁力検知して動作するからである
である。
但し厚みが不足していたので 少しアレンジ
DSGカスタム_28_アレンジ.jpg
下にナットを加えて高さを嵩まし
DSGカスタム_29_ダブルセクター.jpg
ギアの中央側の窪みにセットした
DSGカスタム_30_完成.jpg
ということで今回のDSGカスタムは完了。
後は問題なく動作するかどうかだが…
何とか無事に動作
初速は 0.25g で72-3m/s
スプリングが M120 なのでその程度なのだろう
一先ずまぁまぁのレスポンスだし、ゲームで使うのは楽しみである