【MP7A1】MAGマガジン満充填時のヒョロ弾改善

2021年9月26日

私のMP7A1は内部カスタムを実施して以降、稼働率がぐーんと上がって、
サバゲーにお供しないことが少ないくらいなのだが、
先日埼玉のOASISさんにお邪魔した際に、タイトル通りの現象が発生した。
多くのMP7ユーザーの中では周知の課題になっていると思うが、
社外製マガジン、恐らくMAG製100連マガジンを利用する際に、BB弾をギチギチに満充填すると
撃ち始めの数発~十数発が初速が上がらずヒョロ弾(汚い言い方だが小便弾)になってしまうである。
これまで私自身は一度も経験してこなかったのだが、
これは実戦としては最低である。スケルトンマガジンならまだしも
何発充填したかなぞ分からないマガジンで満充填をしないように調整するのは
イライラ以外の何物でもない。
またゲーム直後に数十発撃てば良いのでは…との解釈もあるが、銃自体への悪影響も不明であるし
何より数十発撃ってからスタートとは相手に対して撃つでもないので射撃音が仲間に迷惑だし、
仮にヒョロ弾を承知で敵を狙うとなるとFFの可能性さえある。
ということで個人的には緊急案件として対処することとした
某ECサイトのレビューには以下のような対処法が記載されていた(適当に抜粋します)
・満充填しない案
「バネの押す力が強いのかやはり最初の方給弾不良やHOPのかかりが悪いので
 満タンから15~20発抜いて使った方がいい。」
「たまに給弾不良を起こすので弾を少なめに入れた方がいい」
「100発入れてしまうと、暫く打たないとまともに弾は飛びません。80発くらいにとどめておいた方がいい」
 ⇒ この対処案が一番多いが、上記にも記したが、個人的には給弾調整は面倒・イライラするので避けたい
・からあげ棒導入案
「私も購入してしばらくは初めと最後の15発ずつぐらいがまともに弾が飛ばなかったが、
 ケイホビーさん製造されている「からあげ棒」という300円のパーツを組み込んだところ、
 この商品もマルイ純正の190連マガジンも完璧に打てるようになりました」
 ⇒ この「からあげ棒」は多弾マガジンのから撃ち(給弾不良)防止に
   給弾スプリングのテンションをあげるパーツのようだ。
   パーツ導入が必要か??…レビューとしても成功例はこの一件だけだったので保留。
マガジンスプリング(バネ)切断案
「13㎝くらい切ったら普通に使えました。10㎝では、やはり2~3発ひょろだまになりました。」
「スプリングの圧力が強いので、100発込めると、初めの2.3発は、撃っても、弾がまともに飛びません。
 スプリングを自分で13~15cm切断して使用すると、まともに弾が飛ぶようになります。
 このような現象が起こる原因は、スプリングが強すぎて、ノズルの動きを阻害しているためです。」
 ⇒  一番原因についても納得したレビューであり、試すのも難しくない案である。採用!!
ということで3本あるMAG製マガジンのうち、1本からテスト(実験)してみる。
DSC_0663.jpg
こちらがMAG製100連マガジン。セミ専のロングマガジン好きには欠かせない?
DSC_0664.jpg
先ずは中央左に潜む小さなピンを叩く等して抜き取る
DSC_0665.jpg
ピン自体はそこまで抵抗なく抜き取れる
DSC_0666.jpg
ピンを抜き取ると、スプリング(バネ)のテンションが解放されて
上記のようになることがある。余り問題はなく、バネを止めるパーツだけ紛失しないように
DSC_0667.jpg
バネを切断する。レビューでは10cmでは意味がなく、13cm-15cmが良いとのことなので
今回は「13cm」で切断する。切断にはワイヤーカッターを使用した。
DSC_0668.jpg
切断した結果である。切断してもマガジンから少し飛び出た状態である
以上で、切断作業は完了。戻し作業も簡単で、確かにこれで治るならかなり良い対処案と思える
重要なのは結果である。早速初速を計測してみた。
0.2gBB弾:ZERO HOP有
弾数
実験前 実験後
1発目 85.23 84.12
2発目 84.97 85.95
3発目 45.97 84.68
4発目 84.86 85.07
5発目 84.74 85.03
6発目 84.49 85.25
7発目 20.35 85.91
8発目 25.58 84.58
9発目 85.17 85.63
10発目 85.57 86.11
上記実験結果から言えるのは"成功"という二文字である。
実験前は3発ほどヒョロ弾が発生したが、実験後は10発全て改善されている。
これは素晴らしいと私は思った。
そうそれが大きな間違いであり…ここから先が地獄であった。
よくよく考えれば思いついたはずなのだが、OASISではもっとヒョロ弾が連発していた。
10発中3発だけヒョロ弾なんて可愛い方である。
DSC_0669.jpg
しかし先ほどの結果を疑わなかった私は、早速手持ちのマガジンスプリングを全て13cmで切断してしまった。
そして2本目のマガジンを計測した結果が以下である。
0.2gBB弾:ZERO HOP有
弾数
処置前 処置後(13cm) 処置後(15cm) 処置後(17cm)
1発目
27.46
7.92 57.88 45.6
2発目 射出されず 4.92
19.9
53.4
3発目 21.12 5.92 30.05
4発目 射出されず 38.55 21.59
5発目 52.24 27.45 45.09
6発目 38.16 62.77 49.4
7発目 29.25 67.18 42.92
8発目 51.68 44.25 46.01
9発目 84.88 63.56 58.25
10発目 47.7 83.97 58.85
表のとおり、全く改善されなかったのである。
しかも私は、それを切断サイズが足りないと考え、15cm,17cm,18cm…と切断幅を増やしていった。
恥を忍んで記載するが、全く改善されなかったのである
(当時は幅を増やす毎に少し改善されているように見えなくもなかった…)
そしてそれは3マガジン目も同様であった。
上記の結果から考えるのは、1マガジンが当たり個体だった or ロット(製造番号)が違う ということだ。
つまり私が取り組んだ マガジンスプリング(バネ)切断案 マガジンによって成功(失敗)する場合があるという
残念ながら不十分さ・不確かさが孕んだものであった。
実験自体は大失敗である。
尚、バネを切断し過ぎた分は切った綿棒の頭を挿入する等してテンション自体に問題ないよう修正した。
…ここからの結末は (完全解決する訳ではないが) あっけなく終わる。
そもそも私はこれまでマガジンを満充填してるにも関わらず、前回迄経験してこなかった。
何故前回だけ発生したのか…分かったことは プリコック していなかったということである。
アマ大さんのプリコックFETを搭載している私のMP7をサバゲーに持ち込んだ場合、
基本的に、ゲーム前にプリコックの調整を実施していた。
よーく思い出せば、前回はプリコック調整していなかったのである。
このことに気づいたのは落胆を経験した日から数日後のことで、再度プリコック調整して実験に臨んだ。
0.2gBB弾:ZERO HOP有(※前回より弱HOP)
弾数
プリコック無 プリコック有
1発目 19.24 87.04
2発目 24.58 86.75
3発目 61.02 86.33
4発目 37.7 87.66
5発目 41.66 87.64
6発目 68.8 83.13
7発目 64.83 86.45
8発目 86.37 86.65
9発目 63.75 87.02
10発目 51.98 86.98
結論から言えば、「プリコックさせているとヒョロ弾は発生しない」いうことが判明した
勿論、プリコックできないMP7を改善させることはできなかったので
この記事としては追究不足ということで出来損ないではある。
残る解決案「からあげ棒」導入などが本来は望ましいのかもしれない。
しかし一先ず、私のMP7は上記の形で、実験に幕を下ろした。
プリコックON/OFFにするのは、個人的には楽しい調整だからだ。
今後、使用していく中でヒョロ弾が再燃した場合は再度実験していこうと考えている